今年も早ハーフターン。水不足と夏の猛暑が叫ばれ、リオ五輪ではジカ熱と治安の不安で本来とは違う所が賑わい、楽しみどころか正常に行われるの？と関係の無い心配をしています。五輪は4年に一度の祭典ですので、応援と興奮を楽しみたいものです。
さて4月に起こった‘熊本地震’。早2、5ヶ月が過ぎましたが、震源地近くの益城町近辺では未だ多くの被災した方々が家屋の倒壊により不自由な生活を送っているようです。家屋の倒壊というと建築年数が経っている住宅というイメージがありますが、そんな中でもつい最近新築された住宅でも大きな被害にあっています。
まず耐震というと1981年（昭和56年）に「新耐震基準」が施行され、今でもこの年以前に建築された住宅の耐震改修が促進されています。この基準は簡単にいうと強さだけでなく‘粘り強さ’にも配慮された基準です。
その後、1995年1月に記憶に新しい阪神淡路大地震（阪神大震災）がおこります。この地震での被害を踏まえて建築業界では更なる耐震として、金物による補強と壁量のバランスも考慮した‘2000年基準’を施行します。
そして2011年3月東日本大震災。この地震も長周期地震動と繰り返し地震（余震）による被害が出ました。
耐震の考えは2000年以降大きく動き、良質の注文住宅では壁量を建築基準法の1.25倍とする性能表示制度での等級2程度とするのが望ましいと考えられて、今回の熊本地震での被災地にも近年完成した数棟がありました。
結果は全壊です。もちろん震度6強、そして震度7の大きな揺れを2度も受けてしまったので、一部損壊から倒壊に至ってはいますが、問題は他にもあったそうです。
在来木造（軸組工法）には筋違いや面材で耐力壁（構造的に大事な壁）を造り、2000年基準に沿って金物で補強してバランスを考えて配置します。たたこの欠点は間取りや設計者の考えによって造る場所に違いが出ます。
これに対しツーバーフォー工法では同じように構造面材で面を造るのですが、それ以前に‘区画’で構造耐力を考えます。これを耐力壁線区画と言います。そしてこの区画は‘上下一致’が原則。つまり構造区画が1階と2階が同じであるという事で構造上強い壁は1,2階の同じ位置にあります。これが同じ木造ながらツーバーフォーが地震に強いといういわれです。
今回の熊本地震での比較的強いと言われる‘等級2’の倒壊した住宅ではまさに前記の強い壁の‘上下不一致’が原因で、数は足りていてバランスもそこそこよかったにもかかわらず、壁の上下不一致で全壊にまで発展してしまいました。実は在来木造住宅では、至って普通に存在します。もともと区画という考えが存在していないからで、ツーバーフォー工法を熟知していなければ無い発想だからです。つまり一定の基準を設けて設計しないと設計者のレベルによって被害に差が出るという事で、これは数値では図れません。
弊社では費用がかさむ性能表示は取得しませんが構造計算では、それ以上の等級3（壁量2.0倍）に近い壁量と構造部材（金物）で設計しています。また新築ではツーバイフォー工法が多いのですが、私は在来軸組工法でもツーバーフォーと同様の考えで設計しますので安心頂けます。
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7/23（土）お施主様のご厚意により
この住宅の事前予約特別内覧会を開催します。
内覧希望の方は、お名前、住所、希望時間を明記の上、
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