こんにちは、スタッフ 堀です。
何やら最近、涼しい日が多く、気を付けないと体調を崩してしまいそうです。蝉の声もめっきり減り、いよいよ秋が近いようですね。ブドウやナシ、クリ、サンマなどが楽しみな季節でもあります（笑）。
先日、久しぶりに「天空率の検討」をしました。
「天空率」とは、敷地や道路のとある一点から建物を見た際の「天空を占める建物の立体角投射率」・・・。
天空率の数値が100％に近いほど、空が広く展望できる状態であり、逆に0％に近いほど、建物でふさがり空が見えにくい状態です。
例えば、建物の斜線制限（高さの制限）には
・道路から見た高さを制限する「道路斜線制限」
・隣地から見た高さを制限する「隣地斜線制限」
・敷地北側から見た高さを制限する「北側斜線制限（もしくは高度斜線）」
があります。
通常はこれらの斜線制限に当たらないよう 建物を計画しますが、どうしても引っかかってしまう！という際に、これを検討し、一定の数値をクリアすることで、斜線制限について、一定の緩和が受けられる・・・通常の法令の制限よりも建物の高層化や、制限を超えての成形化が可能、というものです。
比較検討するのは
（A）「計画している（しかし斜線制限に引っかかってしまう）建物」の天空率と、
（B）「通常の斜線制限を用いて最大限に建てられる 仮想の建物」の天空率です。
（A）の天空率 ＞（B）の天空率 となれば、クリア！その計画建物を「法に適合している」と見てもらうことができます。
ただ、言うは易く行う（検討する）は難し。お手本のような「平坦な敷地・道路」「まっすぐ・整形な道路・敷地」「直方体のように単純な高さ・形状の建築物」なんて単純な計画はまずありません。
道路や敷地境界が屈曲していたら？
道路・敷地に高低差があったら？
建物の形状や高さが複雑だったら？
敷地・道路・建物の、配置・形状・高さを各所、正確に入力していかないと、ちゃんとした数字が出ませんし、比較しても意味がありません。
せっかくすべて入力し、天空率の算定表や検討図が出来上がっても、（A）（B）の数値の比較でクリアできなければ、計画を変更し再度検討しなければなりません。
部分的に庇を削ってみたり、ブロック塀の高さを抑えてみたり、配置をずらしてみたり・・・。
そんなこんなで苦労して検討してみたり、またそもそも 毎回その手順を思い出すので（そうそうないので）大変だったりもしますが、「あとほんの少しなのに・・・」とかつてはあきらめざるを得なかった計画でも、天空率の適用でOKとなるケースがありますので、うまく使いたいところです。
・・・ちょっとだけ、手間がかかりますが（笑）。
今日も、ブログを見てくださって、ありがとうございました。
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